能登のキリコ祭り

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珠洲市
SUZU CITY

蛸島キリコ祭り
たこじまきりこまつり

漁師町の心意気、
力強く担ぐ豪奢で華麗なキリコ

白塗りに派手な衣装で担ぐ

 県内有数の漁港として知られる珠洲市蛸島町。高倉彦神社の秋祭りで担がれるキリコはまるで動く芸術品。見事な彫り物で装飾され、金箔をふんだんに使った総漆塗りで、能登のキリコの中でも飛び抜けて美しいといわれています。また、担ぎ手が神勅の猿を模して顔を白塗りにし、「ドテラ」と呼ばれる派手な衣装と長い前掛けをつけた姿も独特です。
 祭りの初日は、昼の巡行の後、各家で「ヨバレ」の席が設けられ、親類や知人が一緒に料理の膳を囲むのが習わし。夜9時を回ると、キリコが集まり、夜が更けるまで、再び町内を練りまわります。

江戸文化の華「早船狂言」

 2日目は、家の前の道路を塩で浄め、太鼓を載せた山車の「太鼓山」やキリコとともに神輿が渡御します。夜、神社の神楽殿で演じられる「早船狂言」も見逃せません。
 江戸時代中期から漁業や交易で栄えた蛸島では、伝わってきた流行の歌舞伎や歌曲を、古くからの早船行事(朝廷からの勅使の送迎のため早船を出した)に取り入れて、独自の狂言が生み出されました。この「早船狂言」では、新成人を迎える男子3名が、芸者に惚れ込み一向に船を出さない船頭と出航を勧める水夫の掛け合いを軽妙に演じます。
 狂言が終わるとキリコが乱舞。威勢よく担ぎ上げ、上下させながら練り回る姿は豪快で、漁師町の心意気があふれます。

能登人からの一言メッセージ

 「早船狂言」を演じるのは20歳の男子3名。町を出て暮らす同級生たちも帰省し、掛け声などで場を愉快に盛り上げます。祭りで完全燃焼した後は「次は365日後」を合言葉に別れていきます。絆を深める名物行事を、ぜひご覧ください。

写真家
松田 咲香 さん
平成25年に故郷の珠洲にUターン。 以来、能登の祭りと住民の関わりをテーマに撮り続けている。

ココがみどころ【感動ポイント】

●贅をこらした華麗な漆塗りのキリコ
●白塗りに派手な衣装を身につけた担ぎ手の扮装
●新成人男子が演じるユーモラスな「早船狂言」

開催日/9月10日・11日
場所/珠洲市蛸島町
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問い合わせ/珠洲市 観光交流課
☎0768-82-7776

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